2015年4月から新エコカー減税制度のスタートや軽自動車税の増税が始まり、大きく注目されました。
そのようななか、旧車(古い車)への増税も行われていたのをご存知ですか?
なんと、13年を超えたガソリン車&LPG車、11年を超えたディーゼル車の自動車税が、15%の大幅アップとなったんです。さらに、13年を経過した軽自動車も、2016年度分から軽自動車税が20%の大幅アップです。
ですが、なぜ日本は自動車大国にもかかわらず、旧車を大切にしないのでしょうか?
この疑問に関して、カー雑誌『ベストカー』が調べていましたので結果を紹介しますね。
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どうして13年超の車は環境に悪い!?
今年度から(軽自動車税は2016年度から)、古い車に対する自動車重量税と自動車税は以下のように増税されます。
継続検査時における13年、18年を超えたクルマの自動車重量税の税額(2年自家用) | ||||
標準税額 | 13年経過 | 18年経過 | ||
’16年3月31日まで | ’16年4月1日以降 | |||
軽自動車(2年自家用) | 6600円 | 7800円 | 8200円 | 8800円 |
0.5トン以下 | 8200円 | 1万800円 | 1万1400円 | 1万2800円 |
~1トン以下 | 1万6400円 | 2万1600円 | 2万2800円 | 2万5200円 |
~1.5トン以下 | 2万4600円 | 3万2400円 | 3万4200円 | 3万7800円 |
~2トン以下 | 3万2800円 | 4万3200円 | 4万5600円 | 5万400円 |
~2.5トン以下 | 4万1000円 | 5万4000円 | 5万7000円 | 6万3000円 |
~3トン以下 | 4万9200円 | 6万4800円 | 6万8400円 | 7万5600円 |
13年を超えたガソリン車、LPG車で11年を超えたディーゼル車の自動車税(自家用) | |||
総排気量 | 年税額(標準税額) | 10%重課(’15年3月31日までに新規登録) | 15%重課(’15年4月1日以降に新規登録) |
1L以下 | 2万9500円 | 3万2400円 | 3万3900円 |
1L超~1.5L以下 | 3万4500円 | 3万7900円 | 3万9600円 |
1.5L超~2L以下 | 3万9500円 | 4万3400円 | 4万5400円 |
2L超~2.5L以下 | 4万5000円 | 4万9500円 | 5万1700円 |
2.5L超~3L以下 | 5万1000円 | 5万6100円 | 5万8600円 |
3L超~3.5L以下 | 5万8000円 | 6万3800円 | 6万6700円 |
3.5L超~4L以下 | 6万6500円 | 7万3100円 | 7万6400円 |
4L超~4.5L以下 | 7万6500円 | 8万4100円 | 8万7900円 |
4.5L超~6L以下 | 8万8000円 | 9万6800円 | 10万1200円 |
6L超 | 11万1000円 | 12万2100円 | 12万7600円 |
’15年4月1日に改正された軽自動車税 | |||
対象車種 | ’15年3月31日までに新規登録 | ’15年4月1日以降に新車登録 | 新規登録から13年を経過したもの(’16年度ぶんから) |
軽4輪乗用(自家用) | 7200円 | 1万800円 | 1万2900円 |
軽4輪乗用(営業用) | 5500円 | 6900円 | 8200円 |
軽4輪貨物(自家用) | 4000円 | 5000円 | 6000円 |
軽4輪貨物(営業用) | 3000円 | 3800円 | 4500円 |
(引用元:ベストカー)
ですが、なぜ13年経った車は、重い税を課せられるのでしょうか?
その理由は…。
国交省自動車局や財務省主税局に聞いてみたが、なしのつぶて。ようやく辿り着いたのが総務省都道府県県税課の篠崎さん。
「平成13年度に始まったグリーン化税制は、環境配慮型税制で自動車の環境負荷に応じて自動車税の軽課または重課が始まりました。環境に優しいクルマを増やし、環境負荷が大きい車への重課が主な目的ですが、13年超となっているのは自動車の平均使用年数から決めています」
(引用元:ベストカー)
たしかに、自動車検査登録情報協会が発表によると、新車登録後から末梢されるまでの期間は平均で12.64年で、重課させる13年に近いです。
また、スクラップにして新車買い替えを促進させたエコカー補助金制度でも13年超の車が対象でした。
ですが、13年超ですべての車に重課というは、少し横暴な気がしますね。車が新しい古いよりも、排気ガスの排出量やNOxの排出量で重課する方が、公平性があるように感じます。
ただ、総務省都道府県県税課によると、2年ごとに見直しがされていて、議論が交わされているんだとか。
例えば…。
13年超のクルマを所有していても走行距離が少なければCO2の排出量が少ない。日本はこれだけの自動車大国なのに、後世に日本の自動車文化を残すという観点からも反する。13年超の自動車税、自動車重量税を安くしてもお金持ちだけが得をして、あまり影響はないんじゃないか。欧州諸国のようなヒストリックカーへの優遇処置を見習うべき、などなど。
(引用元:ベストカー)
環境を守りつつ、国民に優しい税制になってくれることを願いましょう。
欧州では、旧車に対して優遇処置がある
日本では、古い車に対して重課を課しているのに対して、欧州諸国は、ヒストリックカー(旧車、クラシックカーのこと)に対して、税の優遇処置があるんです。
スイスは、コレクターズナンバーというものがあり、30年以上前のコンディションの良い車で、年間2000マイル以内、車検は6年後ごと(一般車両は2年ごと)となっています。
1枚のコレクターズナンバーに対して、最低3台保有しなくてはならず、最大20台の車を登録できるそうです。
そして、税金や保険は、排気量の一番大きな車に課せられるというから、面白い優遇処置ですね。
イギリスは、1973年以前の車は、税金が免除される優遇制度があり、車検は毎年必要ですが、乗る期間と乗らない期間を申請し、乗る期間だけ税金を払うシステムになっています。
日本と同じ自動車大国のドイツも、ヒストリックカーの優遇税制を実施しています。
そもそも、ドイツの自動車税は、車の古さに関係なく、エンジンの形態、ガソリンエンジンかディーゼルエンジンか、排気量、CO2放出量、どのユーロ規制をクリアしているかで決まっているんです。
なので、古い車でも新しい車でも、税率が同じということも多いんです。
そして1997年に始まったヒストリックナンバー制度により、30年以上の古い車でオリジナルの状態でレストアされている車でT:UV(技術検査協会)の認定が取れた車は、自動車税が一定額になり、自動車保険も減額されるんです。
このように、欧州諸国では、古い車に対して、税の優遇処置があるんです。
日本も、欧州諸国を見習って、歴史ある旧車と自動車文化を守るために税の優遇制度を行うようにして欲しいですね。